2016年に中国版がリリースされてから、現在では世界的にTwitterやInstagramに肩を並べるほど成長したTikTok。そして、そんな今急成長を続けているTikTokにマーケティングを取り入れたのが、TikTokマーケティングな訳ですが、具体的にどんなマーケティングを指すのでしょうか。今回は、3つの特徴を中心に、TikTokマーケティングとは何かをご紹介していきます。
特徴1 アカウントを作ったばかりでも反応を得やすい
マーケティングを行う上で、すぐに成果が現れるという点が非常に重要ですが、TikTokはシステム的にYouTubeよりも早い段階から、ユーザーの反応が得られやすい特徴があります。
TikTokはYouTubeと同じように、動画を中心としたプラットフォームです。両者の違いとしては、動画時間の長さもありますが、もう一つ大きな違いとして”動画の拡散性”があります。
YouTubeでアップされた動画は、基本的に登録者を中心に視聴されます。つまり、登録者が増えると安定して再生回数が稼げるものの、登録者が少ない初期は投稿しても再生されない場合が非常に多いという事を、意味します。
しかし、TikTokは違います。TikTokのユーザーは、フォローしているアカウントの投稿を中心に見るのではなく、システムでおすすめされた動画がタイムラインに並ぶため、それらを中心に視聴します。そして、TikTokでは動画を投稿すると、どんなにフォロワーが少なくても、一定回数再生されるようなシステムになっています。つまり、フォロワーが少ない初期でも、ニーズにマッチした動画を作ることで、すぐにユーザーの反応が得られる=成果を上げられるシステムになっています。
SNSのアカウント運営は、企業にとっても担当者にとっても成果が分かりづらく、なかなか孤独な作業になってしまいがちです。しかし、TikTokでマーケティングを行えば、すぐに反応が取れるため、トライアンドエラーが行いやすいマーケティング方法となっています。
特徴2 潜在意識に訴えかけやすい
続いてTikTokマーケティングの特徴ですが、通常のネットで行うマーケティングの弱点である、顕在意識には訴えかけやすいものの、潜在意識には訴えかけにくいという点をカバーできる事にあります。
まず簡単に顕在意識・潜在意識とは何かというと、ユーザーが主体的に”知りたい”と思って行動を起こすのが、顕在意識。それに対して、ユーザーが今まで意識してこなかった意識や欲求を、潜在意識と呼びます。
ネットは、ユーザーの顕在意識に訴えるのが非常に優れています。なぜなら、ユーザーが主体的に”知りたい”と思った情報を探すために、主体的に行動してくれるため、あとは知りたいと思ったキーワードや物事に触れるだけで良いからです。その反面、ユーザーが主体的に行動を起こして見つける努力をしてもらわないと、知りたいと思った事柄以外のコンテンツは表示されないシステムになっています。なので、どんなにユーザーに役立つ情報でも、ユーザーが調べない限り訴えかけれないのが、ネットの常識でした。
しかし、TikTokはタイムラインに並ぶ、システムがオススメする動画を視聴するのが、基本の使い方になります。これは裏を返してみれば、例えユーザーが情報を見つけるために行動を起こさなくても、システムによってオススメ動画と認識されれば、ユーザーに見つけてもらえるのです。なので、あとはいかに「あっ、確かにそれ知りたかったかも」と、ユーザーに思わせる動画を作るかが重要なのです。
今まではテレビが得意でネットが苦手であった、ユーザーの潜在意識に訴えかけるやり方が、SNSにもかかわらず可能なのがTikTokなのです。
特徴3 属人性の高いコンテンツを作りやすい
そしてTikTokマーケティングの3つめの特徴が、ファンを作る要素の一つである、属人性の高いコンテンツを作れる所にあります。
マーケティングとして、単発の顧客を集めるよりも、リピーターを生み出す方が収益性は安定します。なので、そこで重要になるのが、どうやってリピーター=そのブランドや企業のファンを作るか、という点になります。そこで重要なのが、属人性。
属人性を簡単に説明すると、”知りたい情報が得られる”からその動画を見るのではなく、”その人が好きだから”その動画を見るという、動画を視聴するきっかけに投稿主が影響してくる性質のことを指します。例えば、ニュースから情報を得るときにも、情報の密度や信頼性が確保できれば、NHKでもテレビ東京でも、どちらでも良いはずです。しかし、属人性が高いコンテンツでは、興味のあるコンテンツ・情報で有る無しに関わらず、好きな人が投稿しているから視聴している状態を意味します。
そして、TikTokでは媒体が動画で有るため、情報の質はもちろん、話している人の声質や感情、そして表情などが非常に良く伝わります。つまり、TwitterやFacebookなどの文字媒体と比べても、投稿主のことをより深く理解しやすくなります。そして、理解しやすいほど、その人のファンとなるきっかけには十分で有るといえます。
まとめ
TikTokは音楽を中心にして、踊ったり遊んでいる様子を動画にした投稿が多いようにも思えますが、最近ではその環境も大きく変化しています。ゲームの情報を配信したり、中古車販売の情報発信にも使われています。なので、貴社のカテゴリーやジャンルに影響されず、TikTokを活用することは可能です。あとは、今回挙げた特徴を中心に、TikTokをマーケティングに取り入れてみるか、ぜひ検討してみてください。