熱狂的なファンを生み出すファンマーケティングの特徴3つ

皆さんはファンマーケティングという言葉を、聞いた事はあるでしょうか。この場におけるファンとは、自社や自社の商品を好きになってくれる顧客のことを意味します。そして、自社のことを好きになり応援してくれるファンを積極的に生み出す販売戦略を、ファンマーケティングと言います。

とは言っても、そのファンマーケティングを行なっている具体的な例や企業には、どんなものがあるのでしょうか。今回はファンマーケティングを取り入れている企業や、その特徴についてご紹介します。

ファンマーケティングとは

ファンマーケティングとは、特定の企業や商品の事が好きで気に入っている顧客=ファンを生み出し、短期的な目標ではなく長期的に企業を応援してもらうために考えられた、マーケティング手法になります。

消費者が購入する商品を決める時、いくつかの基準があります。例えば、価格による違いや性能・品質による違いなど。その内の一つに、販売している企業で購入する商品を選ぶ事もあります。

販売している企業によって、購入する商品を選ぶとはどういう事か。例えばハンバーガーを買う時に、この企業の方が値段は安いけれど、もう一方の企業は環境問題に取り組んでいて印象が良い。だから、後者の企業でハンバーガーを買う。これも、値段や品質だけでなく、企業そのものの印象で購入することを選んでいます。また、本屋に行く時に、一番近い本屋ではなく、欲しい本がよく並べられている少し遠い本屋を選ぶのも、同じ事です。

企業が取り組んでいる問題や姿勢、お店の雰囲気や提供するサービス・店員の質などによって、そのお店や企業のことが好きになり、好きだからそこで商品を購入する。これがファンマーケティングの根底にあります。そしてこのファンマーケティングを取り入れている企業としては、カゴメやスターバックス・Appleなどが挙げられます。

ファンマーケティングの特徴

ここまではファンマーケティングについてご紹介してきましたが、そのメリットは何があるのでしょうか。他のマーケティング手法と何が違うのでしょうか。

顧客リストよりも反応をとりやすい

まず一つ目の違いとして、顧客リストよりもファンを生み出す方が、反応が取りやすいことが挙げられます。

例えば新商品を開発した時、企業はまず自社で持っている顧客リストに情報を公開し、新商品の宣伝をすることが多いです。しかし、顧客リストは古くなって機能しないことや情報を受け取っても目を通してもらえないことが多く、反応が取れても全体の1~5%である事がほとんどです。なぜなら、目を通す理由がないから。

しかし、自社の事を気に入っているファンであれば、新製品の情報を受け取った時に目を通し、興味を持ってくれる可能性が高いです。好きなアーティストが新曲を発表した時に、一度は聞いてみようと思うのと同じ事です。

短期間なら顧客リストの方が優れている

反応の取りやすさで言えば、顧客リストよりもファンを生み出す方が優れています。しかし、ファンは短期的に増やせるものではなく、長期的なスパンで考える必要があり、即効性はありません。故に、場合によっては顧客リストの方が戦略に合うこともあります。

長期間ならファンマーケティングの方が勝る

ただ、基本的に現代ではDRMは効果が出にくいと言えます。故に、長期的なスパンで戦略を組めるのであれば、顧客リストを頼りに情報を流すよりも、ファンを生み出した方が良いと言えます。

価格競争を避けやすい

消費者が商品を選ぶとき、基準の一つとして”より安い方を買う”というのが当然あります。しかし、価格競争は利益率を著しく下げる為、企業としては嬉しいものではありません。そこでファンマーケティングを活用すれば、ファンとなる顧客は価格によって購入する製品を選ぶのではなく、他でもない好きな企業から出ている商品であるため、価格競争になりずらいです。

長期的に自社を応援してもらえやすい

ファンは企業が開発する製品のファンでもあり、企業が品質や価格・ポリシーなどファンの期待を裏切らない限り、長期的に応援されやすいことも特徴です。長期的に応援してもらう事ができれば、顧客はどんどん増えて、新商品の販売テストや売り上げの予測も立てやすくなります。

まとめ

情報が出回りやすくなった現代において、自社の魅力をアピールすることよりも、消費者に企業としてのポリシーやこだわり・親近感などで好きになってもらう事が重要だと言えます。製品のアピールは、消費者にとって非常に違いが分かりにくく、説明されても理解できない事が非常に多いです。しかし、それを勘違いしたまま製品を開発してしまうメーカーは多く、より高機能で様々な事ができれば売れるだろうと、勘違いしています。そんな企業にこそ、ファンマーケティングを取り入れるべきではないでしょうか。

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