混同しがちなKPIとKGIの違いとは?5分で分かりやすく解説!

ビジネスでよく登場するKPIとKGI。日本語で言うと、重要業績評価指標と重要目標達成指標と言う意味になりますが、これではいまいち違いがよく分かりませんよね。と言う事で今回は、この二つがどのように具体的に違うのかについて、ご紹介していきます!

まずはKPIとKGIについて

KPI(重要業績評価指標)とは?

まずはKPIについてですが、こちらは業務の進行具合をチェックする為に定めた、重要な評価指標のことを指します。今行っている事業や業務が、順調に進んでいるかどうか、望む成果が得られているかどうか。それを判断する為に、KPIは存在します。

例えば、SEM(Search Engine Marketing)を行うとき、サイトそのものの閲覧数自体も大切ですが、それよりも公開している各記事の検索順位を上げる方が大事であると言えます。検索順位さえ上がれば、それに伴い閲覧数自体も増えるからです。なので、サイト運営においては閲覧数自体にあまり重要性はなく、検索順位が最も大事であり、各記事の平均検索順位によってサイト運営の成果を評価する事ができます。なので、サイト運営では検索順位がKPIと言えます。

KGI(重要目標達成指標)とは?

続いてKGIですが、こちらは今取り組んでいる事業や業務で達成したい最終目標のことを指します。例えば、パン屋さんでパンを売る時は「売上が一日15万円」となるでしょうし、Google広告を出す時は「一日1000アクセスを集める」になるでしょう。

基本的に企業は利益を出す事が目的ですが、行う事業が全て利益に繋げるわけではありません。自社のYouTubeチャンネルやSNSアカウントを運営する際は、そこから得られる利益が目的ではなく、ファンの獲得やブランディングの強化が目的になります。なので、その違いを理解した上で、今自分達が行っている事業・業務は何を目的としているのかをよく考え、最終目標としたものがKGIになります。

KPIとKGIは相互に関係し合っている

KPIとKGIがなぜ混同されやすいかというと、どちらも同時に使われるものだからです。事業の計画を立てるときに、まず決めるのはKGIになります。そして、続いてKGIを達成するまでに必要な業務を進められているか(ナビで言うなら、目的地に辿り着く為に必要な道を進めているか)をチェックするための、KPIを設定します。つまり、KGIに辿り着くためにKPIがあるのですね。

このKPIとKGIの関係性は、同じくビジネスの場でよく使われるPDCAでも表現する事ができます。PDCAとは、求める成果をクリアするために、計画(P)を立てて実践(D)し、実践する中で得られた結果を精査(C)して、求める結果が得られていなかったら再度計画を立て直し、また実践するというプロセスのこと。そして、PDCAにおいて求める結果とはKGIのことを指し、精査を行うときの基準がKPIに当たります。

ぜひ活用していきたいSMARTの法則

事業を進める上で欠かすことの出来ないKPIとKGIですが、この二つを設定するにはどうすれば良いのか。そういった時によく活用されるものに、SMARTの法則があります。続いては、KPIとKGIを効果的に設定するために、SMARTの法則についてご紹介していきましょう。

Specific:明確な目標を立てる

KPIとKGIを決める時に最も良くないのは、人によって捉え方が変わる目標の立て方。例えば、「事業を成功させる」と表現しても、事業がどうなったら成功なのか人によって考えは大きく変わります。売上があれば成功かもしれませんし、ブランディングが強化されたら成功だと考える人もいます。この方向性がバラバラになってしまうと、グループで事業を進めるときにも、真っ直ぐ進まない自転車のようにフラフラとして、目的に近づくことさえも困難になってしまいます。

Measurable:測定可能である事

事業の達成度合いを図るために、自分達の感覚で推し量るほど不明瞭なものはありません。誰の目から見ても分かりやすいように、KPIとKGIの設定には数値化できる指標が重要です。そうすれば、「事業が順調に進んでいるぞ」「思ったよりもユーザーの反応が悪いな」と、グループ内で共通認識を持つ事ができます。また、このMeasurableにも明確さが必要です。

Achievable:達成可能である事

例えば、今日の売り上げが50万だったのに、「明日は100万の売上を目指そう!」と言われても、誰も共に頑張ってはくれないでしょう。現実的に達成可能である事は、グループメンバーのモチベーションにも繋がりますし、無茶な事をして損失を生む事も避けられます。なので、達成可能な指標のために、短期・中期・長期に分けて目標を分けて設定してみましょう。

Relevant:それぞれの数値が適切である事

KPIとKGIは相互に関係しています。なので、KPIに設定する指標は、必ずKGIに関係している必要があります。例えば、「売上を伸ばす」という目的に対して、「店内の温度を26度にする」というKPIは、一見して関係がないように見えます。もちろん、そのKPIの設定がなぜKGIに関係するのかを明確に説明できれば良いので、適切なKPIを選べているか・説明できるかを考えてみましょう。

Time-Bounded:期限を決める事

このKPIやKGIを設定する際には期限を決める事が重要です。期限を決めなければ、今どれほど頑張らなくてはいけないのか、グループメンバーにとっても明確ではなく共通認識が持てない上に、モチベーションにもつながりません。なので、売上を伸ばすなら「半年後の9月までに売上を10%伸ばす」など、期限を設けましょう。また、この時にも短期・中期・長期で期限を細かく決める事も、有効的でしょう。

まとめ

KPIとKGIの設定は、事業を成功させる上で必ず必要なものであると言えます。先ほどあげた、グループメンバーとの共通認識を持つ以外にも、設定する事で自分のするべき行動にも一貫性を持たせる事ができます。ビジネスの基本は選択と集中であり、目指すべき場所に向かうときにフラフラしていては、遠回りしてしまうだけです。なので、旅行で目的地と移動手段を決めるように、ビジネスにおいてもKGIとKPIを活用してみましょう。

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