【カスタマージャーニー】マーケティングに活かす3つのメリット

 直訳すると「顧客の旅」という意味を持つカスタマージャーニーですが、こちらはマーケティングにおいて「顧客が購買行動を起こすまでの過程」という意味になります。とは言っても、多くの方にとっては分かりにくいでしょう。なので今回は、カスタマージャーニーとは何か、そしてなぜカスタマージャーニーが重要なのか、そのメリット3つに触れながらご紹介していきます!

カスタマージャーニーとは

顧客の行動を理解するためのもの

 「顧客が購買行動を起こすまでの過程」と表現したカスタマージャーニーですが、顧客が商品やサービスを購入するまでには、いくつかのステップに分ける事が出来ます。

「認知」ー「情報収集」ー「購入」ー「共有」

 実際はもっと細かくステップが分かれていますが、大きく分けるとこんな感じとなっています。

認知

 まず顧客は満たしたい欲求や解決したい課題があるため、それを解消するための商品やサービスを探しています。GoogleやSNSで検索したり、書籍や雑誌などで、条件を満たす商品・サービスを探します。その行動を行う中で、貴社の商品が顧客の目に留まりました。これが認知というステップになります。

情報収集

 顧客は、自分の欲求を解決する貴社の商品を見つけました。しかし、当然ながらすぐに購入してくれない場合がほとんどです。顧客は、今見つけた貴社の商品が「果たして本当に効果的なのか」「欲求の解決に貢献してくれるのか」を、口コミやレビューなどから情報を収集し、判断しようとします。これが情報収集というステップになります。

購入

 顧客が情報収集を行った結果「この商品なら良さそう」と、貴社の商品は信頼に値すると判断しました。そうしたら、次は購入するステップになります。しかし、ただ購入する時にも、顧客の行動は様々です。店頭で商品を買うのか、オンラインショップで買うのか。実物を見てから買うのか、ポイントを重視してオンラインで買うのか。現金で買うのか、カードで買うのか。ここも販売戦略における購入可能性の点で、非常に重要になります。

共有

 顧客は貴社の商品を使用し、非常に良い印象を持ちました。そうしたら、次はSNSで感想を投稿したり、知り合いに貴社の商品を紹介するかもしれません。これが共有のステップになります。マーケティングにおいてこの共有というステップが非常に重要で、いかに口コミなどUGCと呼ばれるコンテンツを生み出すための流れを作るかが、売り上げを伸ばすポイントになります。

なぜ顧客の行動を理解する事が重要なのか

 カスタマージャーニーがどう言ったものなのかは、大まかにご理解頂けたかと思います。しかし、なぜ顧客の行動を理解する必要があるのでしょうか。

 販売戦略において売り上げを伸ばすとき、先ほど紹介した「認知」ー「情報収集」ー「購入」ー「共有」の流れの中で、どこに問題があるのかを理解する必要があります。当然ながら、そもそも認知されなければ購入される可能性は0です。また、認知は十分にあり販売本数も十分なのに利益が伸びない場合は、購入ステップにおける支払い方法に問題があるかもしれません。

 商品を販売する時には、ある程度の売り上げ目標があるはずです。なので、もし仮に売上が目標に届かない時は、どのステップに問題があり売上が伸びないのか、情報を集め顧客の行動を分析する必要があります。分析をすることで、販売戦略の問題を見抜くことができ、初めて戦略を改善できるからです。

カスタマージャーニーのメリット

消費者の感情から販売戦略を立てられる

 顧客が購買行動を起こすまでの過程「カスタマージャーニー」の中で、消費者は様々なことを考えながら購入の検討を行います。そして、その感情は時にメーカーが想像する思惑とかけ離れている場合もあります。

 例えば、ある時まで洗剤は「安いことが重要だ」と業界では考えられ、大袋で安売りを行う商品が一般的でした。しかし、そこへ”値段は安くないが小さく軽い、購入した後に持ち帰りやすい洗剤”が販売された所、消費者は一斉に小さい洗剤を購入するようになった話があります。

 顧客が欲しいと思っている事を理解して、商品設計や販売戦略を立てないと、どんなに商品自体は良くても購入されない事にも繋がり得ます。なので、顧客が抱える感情を理解するためにカスタマージャーニーが重要なのです。

複雑化したパターンを理解しやすくなる

 特に現代ではネットが広がった事によって、情報収集が容易になり手段も幅広くなりました。それ故に、顧客が持つ行動の全貌を把握することは困難を極めます。購入だけでも、店頭で買うのか、フリマで買うのか、オンラインショップ(それも、Amazonなのか公式サイト)で買うのかと、数えきれないほどの選択肢があります。

 そこで、少しでも消費者がつまずいたり、懸念を示す点を理解しやすくする為に、カスタマージャーニーは役立つのです。

共通認識を生み出しやすい

 一つの商品に携わるグループのメンバーの中でも、お互い違う考えやアイディアを持っている事が多々あります。それをそのまま放置していると、すれ違いが起こって思うようにミーティングが進まず、良いアイディアにも繋がりません。

 そこで、カスタマージャーニーを考え視覚的に分かりやすくまとめると、グループ内で情報共有がしやすく、メンバー同士の共通認識を生み出しやすいため、その点においても大きなメリットがあります。

まとめ

新しい商品を開発する時、どうしてもメーカー目線で考えてしまい、新機能や高機能さばかりを追い求め売れない商品を作ってしまう事があります。それも時には重要なことではありますが、まずは売れる商品を作らなくてはなりません。故に、メーカー目線ではなく顧客目線で商品を開発し、販売戦略を立てるために、カスタマージャーニーは非常に重要な存在となります。

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