【インバウンドマーケティング】ネットが普及した現代に対応するマーケティング手法

インバウンドと言われると、「海外から来る旅行客」の事かと思ってしまいますが、インバウンドマーケティングはそれとは少し異なります。元々”Inbound”という英語には、「外から中へ入る」という意味があります。それをマーケティングに置き換え、ネット上の不特定多数の人を見込み客としてサイトへ呼び込む施策を、インバウンドマーケティングと呼びます。

しかし、見込み客としてサイトへ呼び込むとはどういう事でしょうか。また、具体的にはどういった状態を指すのでしょうか。今回は、インバウンドマーケティングのメリットについても、ご紹介していきます。

そもそもインバウンドマーケティングとは?

インバウンドマーケティングと調べると、一緒に登場しがちなのがアウトバンドマーケティング。この二つには、どの様な違いがあるのでしょうか。まずインバウンドマーケティングについて理解するために、その違いについて触れていきましょう。

興味のある人が集まってくるインバウンド

言葉の通り正反対の意味を持つインバウンドとアウトバウンドですが、インバウンドマーケティングは簡単にいうと、SNSやサイトなどで自社の存在をユーザーに知ってもらい、顧客になってもらうための手法です。

ネットが普及し、ほとんどの人がSNSやGoogleで情報を検索する時代になりました。そこで、検索しているユーザーの目に貴社のSNSやサイトがヒットする事で、貴社の存在を知ってもらい、見込み客にするのです。

自社から呼びかけるアウトバウンド

対してアウトバウンドとは、ユーザーの目に貴社のSNSやサイトが止まるのを待つのではなく、TVCMやDMなど積極的にアプローチしていく手法です。

アウトバウンドの良い所は、ユーザーが”検索する”などのアクションを行わなくても、TVやメールを見ていれば自然と目に留まるため、見つけて貰いやすい事です。

なぜインバウンドマーケティングは有効なのか

インバウンドとアウトバウンドには、上記のような違いが有るわけですが、現代ではアウトバウンドよりもインバウンドマーケティングの方が注目されています。その理由について、次はご紹介していきます。

顧客リストが活用しにくくなった時代

一つ目の理由として、アウトバウンドで重要な顧客リストが活用しにくくなり、効果を発揮しにくくなった点が挙げられます。現代の消費者は以前よりも賢くなり、DMはセールス用のメールだと理解しています。そして、セールスに関する物を積極的に避ける様になりました。なので、折角得た顧客リストに向けてDMを送っても、開封して中身を見られることが以前に比べて難しくなりました。

またTVCMについても、リアルタイムの放送ならまだしも、録画された物なら簡単にスキップされてしまいます。加えて、以前に比べてTVを視聴する人も減っているため、TVCMも莫大な費用がかかる割に、なかなか効果が得られにくくなりました。

この様な理由から、そもそもアウトバウンドマーケティングの魅力が減少しているのです。

ユーザーが自分で見つけた情報は信用しやすい

消費者は、セールスに関する物を避ける様になりました。なぜなら、企業が発信する情報には意図的に誤解を招き、過大広告が含まれると理解しているからです。そして、それを理解した今、消費者は与えられた情報よりも自分で見つけた情報を信用する様になりました。その一端を担っているのが、口コミやレビューなどのUGCと呼ばれる物です。

企業から与えられた情報は、消費者自身で情報の取捨選択ができず、解釈の余地がありません。しかし、口コミなどのUGCであれば、調べればたくさん出てくるため、どの情報を取り入れるか自由に選べます。

そして、その自由に情報が選べる点に関して、インバウンドマーケティングは消費者が貴社を見つけるのを待つ手法なので、都合が良いのです。

インバウンドマーケティングのコツ

ユニークであること

インバウンドマーケティングは、検索行動を行った消費者が貴社が提供する情報を見つけ、そこから見込み客にする手法ですが、ネット上で有るため、欠点としてライバルが増える事が挙げられます。故に、消費者が企業を選ぶときに、ライバルではなく貴社を選ぶに値する理由が必要になります。それが、貴社の強みや個性・ユニークさなどになります。

ユニークでなければ、他の大多数の中に埋もれてしまいます。しかし、ユニークであればあるほど、ライバルとの差別化にもつながり、消費者が貴社を選ぶ理由につながります。

「競合他社に注目はしても、追随してはいけない」

見出しの言葉は、MITで教鞭を執っていたハックス教授の言葉だとか。その言葉の意味としては、ユニークさを出すために、ライバルがどのようなコンテンツを作っているか調べるのは良いけれど、それを真似しては二番煎じであり、差別化に繋がらない。だから、追随しない為にライバルに注目する、という事らしい。

例えば、経営破綻しそうになっていていた西武園ゆうえんちは、アトラクションをより新しく激しくするのではなく、むしろ古きを懐かしむ遊園地にすることで、顧客を取り戻しました。アトラクションを楽しむ遊園地はどこにでもありますが、古き雰囲気を楽しめる遊園地は他にないからです。

まとめ

現代ではアウトバウンドよりも、インバウンドマーケティングの方が注目される傾向にあります。顧客リストを活用したDMが効果を発揮しにくくなり、逆にインターネットを利用したマーケティングは幅広く戦略を立てる事ができるからです。

昔に比べて消費者の理解や心理は変化し、企業が提供する情報はなかなか信用されにくいです。それ故に、消費者が幅広い情報の中から正しいと思える情報を自由に選択できる、インバウンドマーケティングが非常に有効なのです。

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